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レパード(F30)編PART1
(PowerElite 自由に何を賭けるか。)
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復活!ブルーバードへ


PowerElite 自由に何を賭けるか。…

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シンプルなシルバー一色の表紙
一変して裏表紙はホワイト一色。どっちが表紙か分からない?

1980年9月、日産から意欲的なパーソナルユースカーがリリースされた。
その名は「レパード」。

オイルショックから徐々にではあるが、日本の景気にも光明が指し始めた時に生を受けたのだ!

それまで、日産にはミドルクラスにはブルーバード、さらに上のクラスにはローレルとクラス別に車種をラインナップしていたが、ミドルクラスでは物足りない ローレルでは少々オジンくさい…。

もっと若々しく、動力性能にもたけた高級車が欲しい。。という要望が市場から上がって来た。

そもそも高級車という分類は、誤解を恐れないで言えば「多気筒+FR」というクラッシックな図式で成り立っていると言えよう。
エンジンを多気筒化するというのは、要するに振動や音を小さくしてスムーズさを追求しようという欲求から起こっている。
どうして、この手法がクラッシックかと言えば、この方式は何十年も昔にシトロエンが考え出した手法で、確かに当時の技術では、最も快適にドライヴできるクルマであった事は間違いないだろう。

それが、オイルショックが収束に向い、「多気筒+FR」という古典ともいえる方式だけでは満足できない人の層が出てきても不思議は無かった。

されば、そう言った新しい高級車を求める人たちの「高級」とは一体どんなモノなのであろうか?
一言で言えば、いかに「ムダ」があるかという事である。
いかに「最新」とか「日本初」、「世界初」と言った、あれば便利という移動手段としてはムダと思われるモノが、内包されているかが重要なのである。

しかも、それが表立ってはいけないのだ!いかにも最新と言われるモノが、さり気なく隠れているかという事が大切なのである。

そんな要求の中から生み出されたのが初代レパードF30であったのだ。


イメージキャラクターは加山雄三。そしてキャッチは「自由」に何を賭けるかだ。
直線で構成されていながら、決してカタさを感じさせないデザインだ。

イメージキャラクターは加山雄三。810ブルから日産は加山雄三が好きである。
加山雄三には、育ちの良いイメージがありながら、海や山を駆け巡る力強さを持ち合しており、その豊かさとダイナニズムが新時代のコンセプトのレパードに相応しいという事で起用されたのだ。

キャッチコピーは「自由」に何を賭けるか。
そして、サブキャッチは「PowerElite」であった。

カタログにはこう高々と宣言されていた。

空力を極めたしなやかなボディと、凝縮されたメカニズムとのみごとな調和が、テクノロマンの到来を接げようとしている。
その名は、レパード。…と。

そのボディスタイルは、直線を基調にしながらも、コーナーエッジを適度にRを持たせ、伸び伸びとした造詣が印象的である。

特に斜め前からのアングルは、そのロング・ノーズが強調され、Cピラー以降はガラスエリアで構成されると言った、それまでにない斬新なデザインがなされていた。


セダンより、やはりHTには息を飲む存在感がある。「美しい」の一言だ。

セダンの造詣の美しさも際立っているが、2DR H/Tの美しさは現代にも充分通用すると言っていいだろう。

フロントからリヤにかけて、緩やかに弧を描くウエストライン。
Bピラー以降の広大なグラスエリアは、それまでの狭く、暗い2DR車のイメージを払拭し、さらにビハインドされたCピラーが重々さを取り除き、軽快感まで手に入れているではないか!

後に、欧州の名立たるカロッチェリア達が、このデザインを目の当たりにして、息を飲んだ・・と言われるのもうなずける。

実際にこの手法は、日産のオリジナリティが高く評価されて、誰も真似が出来なかったのだ。

これは後日談であるが、トヨタのデザイナー達も大いにこれに刺激されて、この後新車のデザインに生かしたい…と画策したが、あまりにもF30のデザインが完成されていたので、とうとう採用できなかった・・というのだ。

これがF30のデザインを彼らなりに解釈してできたピラー処理だ。

しかし、それでも諦めきれないトヨタのデザイナー達は、クラウンとマークIIのCピラーを透明なアクリルで覆い、「クリスタル・ピラー」という造詣で対抗したのであった。

確かに、ピラーを覆うというヴェクトルは一致しているが、完成度、オリジナリティ、美しさという点ではレパードより劣っていたのは致し方ないだろう…



本皮張シートが最上級グレードのみとはいえ、標準とは驚きだ!
この頃の日産車の照明の使い方は絶妙だ!

一方、内装もかなり高級感溢れる仕様となっていた。
2Lと2.8Lの最上級グレードX・SF-Lには、何と本皮張シートが標準とされていたのだ!

インパネに目を移せば、そこは豪華の極み。
上級グレードにはASCD(オートクルーズ)、ドライヴ・コンピューターが標準で装備され、さらに2.8Lの最上級グレードには室内騒音に呼応してヴォリュームが可変する「オートヴォリューム」、「TVチューナー」までもが装備されていた。

そして「マルチ電子メーター」と銘打って、燃料計、水温計、油温、電圧計がひとつになったメーターが採用された。
これは、通常は燃料計を表示しておき、ボタンひとつで、切りかえる事によって水温計、油温、電圧とそれぞれを約8秒間表示するというもの。

表示以外のメーターで異常が発生した場合は、赤色表示で自動的にメーターが切り替わるというシロモノであった。

これも、いわゆる「あれば便利」装備のひとつであった。


う〜ん・・あれば便利かも…
もちろんボディカラーには日産お得意のツートン、しかも赤&グレーがありました! しかも内装は「赤一色」これでは、落着いて運転できるのか心配だ。

さらに世界初の装備として「ワイパー付きミラー」が上げられる。
これこそギミックの極みで、後に超音波やヒーター付き…に取って変わられるのだが・・。
F30のこの装備が無ければ、それらの装備も開発されなかっただろう・・。

そして国産車初としては、常に車高を一定に保つ「オートレヴェライザー」も2Lと2.8LのX・SF-Lに標準とされた。
このレヴェライザーの機構は、通常の金属バネにリヤのみであるが、エアサスが付加され、センサーで常に車体の前後の傾斜を感知して車高を一定にするというもの。

完全ではないが、エアサスを導入したと言うのも、かなり先進的であったと言えよう。


このボディにZ18のシングルキャブレター!? 恐るべし!! しかも4速マニュアルしか設定していないなんて…

しかし、これだけの先進的な装備を持ち合わせていながら、肝心のエンジンは旧態依然のL型のみであった。
しかも、何を血迷ったかZ18Sまで搭載したモデルまでラインナップしてしまった!!

これでは、ライヴァルのソアラに対して、せっかくのアドヴァンテージが無くなってしまうというものだ。
確かにソアラのツウィンカムも、旧態以前のM型のヘッドをDOHC化した、お茶の子さいさいエンジンであるが、2.8Lの強大なトルクと、腐ってもツウィンカムの回転の気持ち良さでレパードを動力性能で圧倒していた。

ソアラが割り切って、低グレードで4気筒、しかもシングルキャブなんていう訳の分からないグレードまで作って、数を売ろう・・という下心を出さなかったのは懸命な策であっただろう…。

事実、当時のインプレでもエンジンがねぇ…という評判が一般的であった……。

 

PART2へ続く

 
     
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