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エンジン・チューンドの部
カムシャフト編
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カムシャフト

4サイクルと呼ばれるエンジンの要が「カムシャフト」と呼ばれる、エンジンに上部に付いている「吸気」と「排気」の
ヴァルヴを押し下げる棒である。

ここへ来られる方は、基本的なエンジンのレイアウトを理解されていると思うので、
詳細な図等は割愛させて頂きますが、カムシャフトのカム形状によって、かなりの
部分の性能が決められると言っても過言では無い部品です。

ここでは、まず基本的なカムシャフトの動作について述べたいと思います。



東名のカムシャフト。
一見すると単純な形状の様だが・・

















4サイクルと呼ばれる名称は、「吸気」「圧縮」「爆発(膨張)」「排気」の、よっつ
工程に分けられる事から名づけられた。
このよっつの工程に合わせて、吸気側と排気側のヴァルヴが閉じたり開いたり
しているのだ。
そのヴァルヴの開閉をつかさどるのが「カムシャフト」である。
ここで、4サイクルの工程を上の図で、上死点(TDC)、下死点(BDC)の概念を
左図で確認して欲しい・・・





左の表は、一般的に使われている4サイクル・エン
ジンの「ヴァルヴ・タイミング・ダイヤグラム」と呼ばれ
るモノです。
この表の見方は、内側から外側へ、吸気ヴァルヴ開
から、排気ヴァルヴ閉までの一連の流れを角度で表
しています。

ここで、お断りしたいのは・・上の図とこのダイヤグラム
内の吸気と排気のヴァルヴの向きが反対になっていま
す・・なにぶん、手書きなんで修正が・・・お許し下さい。

ここで気を取り直して、直感的に考えれば、TDC(0度)
やBDC(180度)の位置で、ヴァルヴもパタンパタンと開
閉しているのではないか・・と思い勝ちだが、実際には
そうでないのだ。
左のダイヤグラムを見て欲しい。
吸気ヴァルヴはTDCの前に開き、この時には排気ヴァ
ルヴも開いている!?
「んっ!!」それじゃ吸気も排気もヴァルヴが開いてい
るっていう事は、シリンダの中で吸気と排気がゴッチャに
なっているんじゃないの?・・賢明な皆さんは、そうお気
づきになったのではないでしょうか?
理想的な気体であれば、そうなるのですが、実際の気体
は一度動き出したら止まらないの法則や、粘り気という
厄介な性格を持ち合わしているので、それを考慮しなく
てはならないのです・・・。

まさに手書きの味・・学生時代の思い出の品です・・・

それでは、灰色の脳を全開にして、分かりやすく・・をモットーに解説してみたいと思います。
まずはTDCの直前で吸気ヴァルヴが開いています。この時点では、ピストンも、まだ上昇中ですし、排気も終わって
いないので、吸気できないんじゃないの?って思われるでしょうが、気体っていうのは、いきなりヴァルヴが開いても
動き出すのに、粘り気があるのでワンテンポ遅れるし、実はこの時、ピストンが上昇中であって、下降する勢いで生ま
れる負圧が無くても、排気ガスの出てゆく勢いでシリンダーの中は負圧が発生しているのです。
のんびりやさんの気体を、ピストンが下がり始めるタイミングでシリンダー内に入れる為にも、排気ガスの家出の勢
いを有効に使う為にも、早目に吸気ヴァルヴを開く必要があるのです。
このタイミングは、あまりにも早いとダメですし、エンジンの回転数によっても異なってくるので、何度手前から開くか
というのが、まず大きなポイントになります。
公道を走行するクルマの場合、エンジンの低回転域も考慮して、TDC前15度〜20度の間でセッティングされて
います。

TDCを過ぎてからは、ピストンの下降に従って容積の拡大によって、どんどん吸気が進み、圧力差が最大になるの
は90度付近なのですが、ここでも気体の勢いが収まっていませんので、カムの頂点(一番ヴァルヴが開く)は
TDC後100度前後になるように設計されています。

吸気ヴァルヴが閉じるタイミングは、理論的にはBDCなんですが、ちょうど、その頃は空気の流速が最大となって
おり、まさに塊となって怒涛のごとくシリンダーに流れ込んでいる状態ですので、ここでヴァルヴを閉めてしまって
は、もったいありません。
しかし、BDCを過ぎている訳ですからピストンも上昇を始めています。いくら勢い付いた空気の塊とはいえ、どこか
でピストンの上昇に伴う圧力と、勢いづいた空気の流れがヴァランスされる事になり、それ以上ヴァルヴを開けて
おくと今度は逆流してしまいます。その境がBDC後40〜60度と言われています。このタイミングでピシャっと吸気
ヴァルヴを閉めてしまうのです。

そこからピストンは、上昇を続け圧縮が進み、TDC付近で着火、爆発工程に入るのです。

ここで着火は本来TDCの手前で行われるのですが、そこまでダイヤグラムに網羅すると複雑になるので、ここでは
TDCで着火・・としました。(閑話休題)

今度は排気ヴァルヴの出番です。
爆発したガスはBDCで、ぱっとヴァルヴを開いてサッと出て行ってくれれば良いのですが、ここでものんびり屋の
気体は「いきなりドアを開けられてもなぁ・・」と、一瞬戸惑ってしまうのです。そこで、BDCより手前でヴァルヴを開け
てやり、早く出てゆけ!!と催促してやるのです。
その排気ヴァルヴが開くのがBDC前50度〜60度の間になっています。実は、その近辺が爆発圧力が一番高く
一番外に出たい!という性質が働くので、排気の効率も良くなる・・と一挙両得な訳なのです。
その間にもピストンはどんどん上昇を続け、やがてTDCへ・・ そこでもまだ、勢いづいたガスは「まだまだ!」と血気
盛んなので、ヴァルヴは閉めません。
その気力が失せるのがTDC後4〜10度・・そうして、4サイクルが終わるのです。

ここで、吸気と排気のヴァルヴが同時に開いている角度(α+β)を、オーヴァーラップと言うのです。

厳密に言えば異なるのですが、ハイカムと言うのは、ヴァルヴを早く開け遅く閉める様にしてヴァルヴが開いている
時間を長くしたものを指します。
つまりヴァルヴが開いている角度が大きいほどハイカムと単純に考えて良いでしょう。
ハイカムは、エンジンが高回転の時は効率が良くなりますが、低速域では排気や吸気の逆流が起きて、回転が一定
にならなかったり、最悪止まってしまう事があるので、どこまで作動角を大きくするか?自分の使い方によって選定
する必要があります。
ちなみに記憶が正しければ、ノーマルのSR20DEは作動角が248度だったと記憶しています。
私は市街地などを考えて260度のカムを組んであります。

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